和紙の世界に関わるようになってまだ2年ほどではありますが、昨日聞いたこちらのNEWSには、
まるで自分の事のように心の底から祝杯をあげたい気分になりました。
(日中だったのでおもわず珈琲で乾杯 ^^)
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文化庁は28日、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に推薦していた「和紙 日本の手漉(てすき)和紙技術」について、事前審査をしていた補助機関が「登録」を勧告したと発表した。同庁によると、登録の可否を審査する政府間委員会で登録勧告が覆った例はなく、「和紙」が登録される見通しとなった。政府や地元は、日本文化の海外への発信強化や地域の活性化、伝統技術の継承に弾みがつくと期待している。
朝日新聞デジタルより
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コレまでの和紙ではメインに使われて
こなかった素材を使った試みや、
型を使って作った作品などを
見せていただきつつ・・・
これまでの来歴やお仕事についてお話を伺いました。
イルミ和紙作りでは、LEDと切り抜きした染め紙を、配置とバランスを見ながら漉きこむという、かなり手間のかかる作業をして頂いています。
ズレないように気を配りながら3層の和紙を重ねて乾かして、という実に神経をつかうお仕事を引き受けていただき、本当に頭が下がります。
この時は紙すき作業がお休みのタイミングだったのですが、漉き場を見学しつつイルミ和紙の作りかたの手順を教えていただきました。
ドーナッツ型の輪っかを生み出すのに欠かせないのは、手ぬぐい作りでもおなじみの「型」!
このように周辺と中心に和紙の原料が残らないように、と型紙を配置。そして原料をすくい上げると、型の無いドーナッツ部分にだけ和紙が残る、という仕組みです。
よくTVなどでは、白濁した水の入ったシンク(漉き船)の中に紙の原料が入っていて、ジャバジャバと漉桁(すけた/手で持っている四角い枠)を振る「流し漉き」という方法を目にしますね。
しかし、この方法では何かを配置して動かさないように、というのには向いていません。そのため「溜め漉き」という方法を使い、
ひとつずつ形を整えながら調整して下さったとの事でした。
特徴的なこの表面の編み目状の模様も、実は美濃の産地が得意とする「落水紙」という技法。
湿っている紙に勢い良くシャワー状の水を掛けることで、その水が落ちた部分が薄くなり模様となって
透けるのです。
イルミ和紙に更なる暖かみを演出してくれているのは、この落水の風合いも大きい事が分かりますね。
今年のクリスマスシーズンに向けて、新しくイルミ和紙のある風景の撮影をしました。
こちらの写真は、また今度!
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イルミ和紙は、11月7−12日にgallery
cadoccoで開催「ワシノワザ」にて販売します。
その他発売店舗、時期が決まりましたらブログでお知らせします。
通販ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。